いつも隣に君がいた
痛い......
カイの全てを見透かしたような視線が、今の私には痛すぎる。
弱い自分が出てきそうでいやだ......
「.......行くぞ」
一言だけそう言うと、カイは私の腕を引っ張って走り出した。
え?
行くって、どこに?
カイは廊下を行き交う人たちを避けながらグイグイ走っていく。
私も引っ張られるままに、人を避けながら必死にカイについていく。
どこに行くのか聞きたいけど、今はカイのスピードについていくのが精一杯でそれどころじゃない。