神木の下で会いましょう
神木の下で
その日は身体が心が全てがもう限界だった。

このまま瞼を閉じれば永遠に醒めない夢の国に行けるんじゃないか、そんな風に思えるほど全てがボロボロだった。

よりによって今は夏休みで。

バレないように服の下ばかり狙われていたのも、今日に限って見えるところも狙われた。

擦り傷、切り傷、痣。

バレないように必死で隠してきた。

夏休みに入れば消えると思ったのに。

世の中はあまりにも理不尽だ。

両親がいないからって、どうしていじめの対象にならなきゃいけないのだろう。

おじいちゃんおばあちゃんには大切に育てて貰ってる。

だから不幸せなんてこと思ったこともないし、むしろ感謝してるくらい。

でも、周りはそう見てくれない。

可哀想だとか、不幸だとか、そんな言葉から始まって、ついには友達にまで言われるようになって、いじめの対象となった。

田舎だから尚更、両親のいない私は滑稽なんだろう。
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