ずっと、いつまでも。
一番気になっていたクラスがはっきりした次は皆、担任の先生誰になるんだろうね、なんて話しながら放送で流れた内容に従って始業式の会場である講堂を目指す。
そんな中あたしは愛に声をかけた。
愛とは小学校からの仲で、部活は違うけど習い事や塾は一緒に通っている。
「愛、あのさ、」
1年の時も同じクラスだった私たちは、お互いの事で知らないことは無いほど仲が良い。
「あの人の名前知ってる?」
私は少し遠くにいるアイツを、バレないように軽く指差して言った。
「はるひ、知らなかったの?」
「え?」
「あれが、小野寺愼だよ」
それは、愛が1年の時に片想いをしていた相手だった。