ずっと、いつまでも。



「はるひ、泣き止んだ?」


「うん、ありがと、詩。」


「じゃあ、ゆっくり帰ろっか。」


私が泣いている間に他のクラスも終わり、みんなさっさと帰路についたようで、部活禁止中の学校には既に静寂が広がっていた。


「あれ…?靴……」


「ん?はるひ、どうかした?」


「小野寺、まだ学校いるみたい……」


いつも早く出て行く小野寺なのに……


でも、もう一回会って話せるような勇気は、私には残っていなかった。


勉強してたら邪魔になっちゃうし。

明日また会えるもん、ね。


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