ずっと、いつまでも。


「…あ、あのっ……」



あれ、何言うんだったっけ……。
テスト勉強もせずに必死になって考えた台詞は、我ながら上出来だったはず。



再び静まり返る私たちの周りの空気はお世辞にも良いとは言えない。



少し遠くで聞こえる騒ぎ声は、この雰囲気に居やすいものにしてくれると同時に、場違いにも感じられる。



俯いているから彼の表情は分からないけど、きっと困ってるんだろうな。


顔を上げる勇気すらない。


頑張らなきゃ。一歩進まなきゃ。




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