ずっと、いつまでも。
この涙は嬉し涙?それとも悲し涙?
そんなことを考えていたけど…やっぱり嬉し涙、だと思った。
最初は、何でそんなに冷静でいられるの?って不安だった。
だけど、聞こえてくる鼓動で、不安はすんなりと解けた。
だって、私より大きいんじゃないかってくらいドキドキ聞こえてきたから。
「俺のほうこそごめん。
話してくれて、ありがとう。」
彼が…小野寺が、耳元でそんなこと言うから、涙はさらに溢れ出す。
さっきまでは緊張していただけだったけれど、今は緊張と安心が同じくらい。
その安心は、きちんと話せたからなのか、彼の腕に包まれているからなのか。
きっと両方。
少しして泣き止むと、「大丈夫?」と私の手を取って立たせてくれた。
「あ、ありがと…」
ずっと座っていたせいか、足を延ばすのに時間がかかった。
よろめきながらなんとか立っていると、突然目の前が真っ暗になった。