Blue Moon
「これでいいかな」

終わった頃には外は真っ暗だった


部屋の襖を開けて縁側に腰をかける

「綺麗......」

雲の隙間から覗く月は淡い光をおびて綺麗だった


「今日はええ月が見えとるな」

見覚えのある声が上から聞こえる

「く、黒崎さん...っ」

びっくりして声が裏返る

私おかしいよ...なんでこんなにドキドキするの?

「遅くなってごめんな」

私の隣に腰をかける黒崎さん

「そんなことないです、それとおかえりなさい」


「ただいま。月海ちゃんの声聞くとなんか安心するわ」

空を見ながら話す黒崎さんの横顔を見つめながら胸がギュッとなるのを感じる

「......私も、黒崎さんと居ると安心します...っ」


「そうか」

黒崎さんは優しく笑うと私の頭を撫でる

それが心地よくて目をつぶる


「...っ......そろそろ飯の時間やな!
行こか」

バッと頭の上の温もりが無くなってなんだか寂しい

「はい...」


もっと撫でて欲しかった.........のはどうしてなんだろう


黒崎さんの後をついていきながら考える

それにさっきの黒崎さんなんだかおかしかった
モヤモヤしながらもいつものメンバーでご飯を食べてお風呂に入る
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