Blue Moon
助手席のドアを開けて乗り込む時雨


「どうしたんや?秋。」


「それが、お前に急ぎ話しておいたほうがいいと思ってな。」


俺の言葉に真剣な眼差しの時雨。


「何の話や。」


「神咲奈々の行方が全く掴めない。
時雨に言われた通り調べたけど.....何も出てこない。」

「あかんな、あいつの足取りが掴めへんのは。
あいつは月海ちゃんを狙っとる...」

時雨の顔からは焦りが感じられた

「まずいな...。この事は月海ちゃんには話すのか?」


しばらく考えこむ時雨

「...いや、折角学校にも行き始めたところやし.....変な不安は与えたないからまだ、言わん」



「そうか...だが、修斗と瑞希には言っといたほうがいいぞ。学校で守れるのはあいつらだけだからな。」


「ああ。わかっとる」


本当は自分で守りたいって顔だな。

まぁ当たり前か。


時雨の眉間の皺を見ながら思った。
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