Blue Moon
ボーッと自分の机をみていると教室の戸を開ける音がする


「帰るぞ」


入ってきたのは修斗さんだった


「瑞希くんはどうしたんですか?」

何かあったんじゃないかと私は不安になる


「...急な仕事が入っただけだ。」
心配いらねぇよ」


相変わらず無表情だけどきっと心配してくれているんだと思う..

「そうだったんですか。」


「時雨には、連絡入れといたからもう来てるはずだ。
行くぞ」



私の持っていた鞄を私から取り上げて持つとすたすたと歩いて行く



「あ、自分で持ちますよっ」



「いいから、行くぞ」



これ以上言っても引いてくれなさそう...


「ありがとうございます」



「...........。」



返事はなかったけど、何だか修斗さんと少し近づけた気がした



靴を履き替えて学校を出ると校門の前に黒塗りの車が止まっているのが見えた

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