Blue Moon
助手席の窓が下げられる

見知った顔が見える秋さんだ

「おかえり。月海ちゃん、学校は楽しかった?」



「はい、とっても楽しかったです!」


「そうか、それは良かったよ」


「わっ...!」


クシャッと私の髪を撫でる秋さん


「いつまで撫でとんねん。」


隣にいた黒崎さんが秋さんの肩を引っ張る


「はいはい...それはスミマセンデシタネ。」

手を挙げて降参ポーズをとる秋さん


「お前なぁ...はぁー.....月海ちゃんも疲れてるやろうし、早く乗り」


「はい。」


私は後ろのドアを開ける


「修斗さん。あの...鞄持ってくれてありがとうございました」


「別に。」

私に鞄を渡すと踵を返して去っていく修斗さん


やっぱり私...嫌われてる?


私が車に乗るのと同時に走り出す車

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