Blue Moon
綺麗な黒髪の毛先から水滴が落ちる

「黒崎さん、風邪ひきますよ?」

布団から起き上がった私は座っている黒崎さんの前にたって肩にかけてあったタオルでわしゃわしゃと拭く。

「ありがとーな。」

黒崎さんの顔はみえなかったけど耳が赤いことに気づきそれが可愛くて思わず

「ふふ...」
と笑い声が漏れる

「な、なんや?」

「黒崎さん、かわいい。」

「男に可愛いとか言うな」

黒崎さんはいきなり顔を上げて私の手をグイッと引っ張りとくに力を入れてなかった私は黒崎さんの胸板に倒れる

「っ...!」

筋肉質な胸板にドキドキする

「これでも俺のこと可愛いっていえるんか?」

腰に腕が回って抱きしめる黒崎さん

「あ、あの!」

どうしていいか分からずあたふたする私

「ふ...ははは!」

いきなり肩を揺らして笑いだす黒崎さん

「ごめんごめん。ちょっとからかい過ぎたわ。」

私を抱き起こしゆっくり下ろしてくれる黒崎さん

「もう。からかわないで下さいよっ」

ぷくーっとほっぺを膨らます私
もう知らない!

そそくさと布団に入って黒崎さんとは逆の方を向く

電気が消えて黒崎さんが隣に入ってくる気配がする

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