Blue Moon
それから月海ちゃんはゆっくり話し始めた。

俺は冷静を保っていたんやけど、腹が立って仕方なかった。

恭雅って男...どっかで聞いたことある気がするやけど...そいつもヤクザらしいから会ったことがあるかもわからんからなぁ。


後で秋に調べさせるか。


全て話し終えた月海ちゃんの目には涙が浮かんでいた。

我慢しようと何度も涙を拭ってる

「よぉがんばったな」

そう俺がいった瞬間
蓋がはずれたように泣きだした。

もっと早くに月海ちゃんを見つけていれば、助けられたのに...

どれだけ苦しかったか。

もう、誰にも月海ちゃんを悲しませることは俺が許さん。

「ふぇ...くッ…ろさき…さん」

「ん?」

「あ...りがッ…と...ございます」

涙でうるった瞳で真っ直ぐ見つめる月海ちゃん

「ほんまに月海ちゃんは泣き虫やなぁ」


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