Blue Moon
受験シーズン真っ只中。

いつものようにぼーっとしているとドアが開く音がした。

ここの家の鍵を持っているのは私とお父さんだけ。


だから私は誰が帰ってきたのかすぐにわかった


怒りを抑えながら玄関で靴を抜いでいるお父さん


バチンっっ!!

私はお父さんの頬めがけて思いっきり平手打ちをする


「今さら何のこのこ帰ってるの?!

葬式にも来なかったくせにっ!」


平手打ちをした右手が痛んだけどそんなこと今はどうでもよかった


「チッ......いってぇーな。
俺が自分の家に帰ってきて何が悪い」

鋭い目つきで私を睨むお父さん。

私も負けじと睨み返す


「俺が嫌なら出ていけばいいだろ?

もっとも行くあてがあるならな」

ふっと馬鹿にしたように笑うとリビングに入っていくお父さん。

私が行くところなんて無いとわかってて言っているお父さんに殺意すら湧いた。


リビングには行きたく無かったから二階に上がり自分の部屋に行く

ベットに寝転がって枕がビショビショになるぐらい泣いた。





< 62 / 159 >

この作品をシェア

pagetop