君と私の時間
「席につけー」

これまた優しそうな先生が入ってきた。

「今日からこのクラスの担任の辻林鏡弥〝つじばやし きょうや〟だ。サッカー部の顧問をしている。よろしくな」

そう辻林先生が言い終わったとき、隣から小声で

「サッカー部か」

って聞こえてきたからチラッと隣を見ると一人の男の子。サッカー部に入りたいのかな…まぁいいや。私は特に気にせず先生の方に目を向けた。

「よし。じゃあ体育館に向かうから廊下に名前順で並べ~」
これから3年間が充実したものになりますように…

入学式じゃ校長、教頭先生の話があって、新入生代表の挨拶。学年トップで入学とか…すごくない?
挨拶をしたのはA組のトップの男の子。頭良さそ~私とは比べものにならないよねこれは…なんか少しかっこいいし…まぁタイプではないけどね。
そんなことを考えてたらいつの間にか在校生代表の挨拶。こっちは高校3年生の先輩が私達に向けて言葉を言う。
っていうかさ…この学校って顔面偏差値…高くない?先輩…何て名前なんだろう……
いやいや、何を考えてるの私!!先輩の名前なんて何でもいいじゃん!!別に私とは関係ないのにさ…
は~気づいたら入学式終わってるし…
動揺してる自分に驚きだし…この気持ちがなんなのかわかんないよ…
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