あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~


「友芽…」

「ん?」

「もし、うまく行かなかったら…戻って来いよ」

「ありがとう…」



「そんな嬉しそうな顔するな。
また、あいつにやった訳じゃない…」


「ん…」

志賀くんの家が見えて来た。



「ありがとう…ここでいい」


「友芽…」
ドアを開けようとしたら、抱きしめられた。早坂さんが、最後だからと唇を重ねてきた。



「友芽…気が変わったりしないか…待て、まだ行くな」


「ん…」


「やつに相手にされなかったら…」


「その時、考える」


「じゃ、行くね」
私は、早坂さんの方を振り返らずに、志賀くんの所に向かってまっすぐ歩いた。




< 101 / 142 >

この作品をシェア

pagetop