あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~


「うわっ!!なに!」
猫が飛び起きるみたいに、彼が、驚いてぴょんと跳ねた。

「キャッ!」
私は、志賀くんに突き飛ばされそうになった。

「友芽?なんで、友芽が…」
彼は、後ずさりして、今にも私からに逃げ出したそうにしてる。
志賀くん、そんなに避けなくても…


「帰って来ないと思った?」


「ん…終電も過ぎたし」


「あの…志賀くん?私、話があるの…」
私は、思い切って彼に詰め寄る。


なのに彼は、面倒な話なんか、聞きたくないっていうふうに立ち上がった。


「友芽、疲れただろ?お風呂入ってこいよ」


「志賀くん…待って…ほんの少しでいいから…」
私は、志賀くんににじり寄る。


「悪い…もう眠くて。話なら明日聞くから…」
苦手な人を避けるみたいに。

志賀くんは、そう言い残して、さっさと部屋に行ってしまった。

あんなところ見られたら、当たり前か。

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