あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~
「えっ?ご飯作ってあげたの、早坂くんじゃないの?」
「…はい」
「誰?」
「志賀宗佑…開発部の」
「ええっ!」
「関口さん、ご存知ですか?」
「えっと、うちの旦那の部下…そうか、同期だっけ…でも、意外だね。志賀くんて、しゃべらないでしょ。そっか…宗佑君か」
「はい…いろいろあって、志賀くんに助けてもらったんです」
私は、志賀くんとのことを少しずつ話し出した。
関口さんは、相づちをしながら話を聞いてくれた。
「本当に志賀くんのこと、好きなんだね」
「はい」
「そうだ。友芽ちゃん、今日は仕事早く終われるよね。一緒に夕食の買い物に行こうか?」
「えっ?いいんですか?」
「だって、相手が宗佑君なら応援しなきゃね」