あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~


余計なことしたか…


志賀くんに、なにかしてあげたいって思うのに。

私がやってあげられることって全部、彼に余計なことって言われたことだ。



せっかく拭いたのに、また、うっすら…目に涙が浮かぶ。


早く片付け物終わらせようと思った時に、電話が鳴った。


―今度の休み、マンションに来いよ


声の主は、よく聞きなれた声で言う。
私も、「なんでよ」と返す。

早坂さんが、荷物をまとめてて、その中に私の置いたままの荷物があるから、取りに来いというのだ。



「郵送しても、いいぞ」
と言われて考えた。でも、ダメだ。アパートにいないから受け取れない。



私は、慌てて取りに行くと答える。

―わかった。今度の休み、うちで待ってる


「ん、そうさせてもらう」
志賀くんに行き先、知らせなくてもいいか。あの様子じゃ、私が、何しようと気にしないだろうな。

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