あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~
「違うの。志賀くんに対してはそうじゃない。全然違うの。
直接、彼が何かしてくれるわけじゃないし、何か言ってくれるわけでもないけど。
私の顔を見ただけで、悩んでることを分かっててくれたり、落ち込んだ時に気にするなって励ましてくれる」
ああ…そうだ。
志賀くんって、何かしてくれるとき、体に触れるようなことしない。いつの間にかそばに来て、大丈夫?って聞いてくれる。
もう一度でいいから、彼に会いたい。
「こんな大変な時に、お前を一人にするようなやつに、友芽を渡せない」
早坂さんは、私のカップをテーブルに、置いた。彼は、私の逃げ道をふさぎ、ソファの隅に追いつめる。
「早坂さん、離して…ダメ」
付き合ってた時と、同じように彼は、私の体の自由を奪って、好きなところにキスを落としていく。
「友芽、お前…半月前は、
自分から服を脱いでたじゃないか…
いいから、脱げよ。
もう…待ちきれない。友芽がこんなに近くにいて…何もしないなんて…
そいつ男じゃない。
友芽もずっとしてないんだろ?」