クラスゲーム
12時8分、賢斗が静かに入ってきた。

「大丈夫か?」

咳も出るし頭もズキズキして頷くのがやっと。


「全然大丈夫じゃねえじゃねーか。」

「ここは逃げ場がない、万が一誰か来たら終わりだ。外に逃げるぞ。」


そう言うけど、「ごめん、とてもじゃないけど外まで歩けないよ…。賢斗だけでも逃げて!」


そう言うと近づいてきてベッドの横に腰をおろした。

「え?」

「おんぶしてやるっつってんだよ、どこまでも迷惑な奴。」

おんぶって、恥ずい!!

「い、いいよ。それだったら歩く。」
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