クラスゲーム
お母さん?!


信じたくない事実を突きつけられて立ってるのも精一杯で壁にもたれかかった。



「愛理!おばさん!大丈夫かよ。」

「う、うん。」

なんとか返事はするものの頭の中は真っ白。


「おばさん、どういうことか、なんで隠してたか教えてくれないか?」


賢斗は視線を合わすように体をかがめた。


「うん、話すと長くなるから…明日は午後から休みだから、今日のクラスゲームなんとか生き残って明日話聞きにおいで。」


「分かりました。愛理は俺が守るんで。おばさん、誰にゲームをやらされてるのかは知らないけど、殺しに来ないでくださいね。」


そう言うとすっと踵を返して私の肩を抱えて階段をのぼって部屋に入った。


放送とテレビの声は確かにお母さんの声に似ていた。


でも優しいお母さんがまさかあんなこと言うなんて…。


このショックは大きすぎて立ち直れそうにない。

せっかく賢斗と付き合えたのに。


「みんなに言ったら…私殺されるのかな。でも話を聞くために今日だけは生き残らないと…。」


そう言うと賢斗も頷いた。

「またスマホで連絡取り合おう。」


2人でベッドに腰掛けてスマホを持ったままその時を待った。
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