クラスゲーム
そう言ってそっと立ち上がるとまた腕を引っ張られた。


「なっ、なに…?」

「座れ。誰かいる…。」


そっとかげから電灯に照らされる長い影を見ようと様子をうかがっている。

まさか麻帆につけられてた?!


今度こそ本当に殺されるんじゃ。

だって今武器も何も持ってないし。


肩を両手でギュッと抱きしめて震えているとあらんがすっと私の左肩を自分の方に抱き寄せたのだ。



左肩に感じるごつごつした男っぽい大きな手とその温もり。


賢斗のものではないけど十分安心できた。






「おい、あらん。何してるんだ……。」
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