クラスゲーム
「まずはじゃあ3階の奥の音楽室から調べよう。」


私がそう言うとたかしも納得したみたいで歩いていく。


でも本当は音楽室なんてやだなぁ……。


なにかあるじゃん?


学校の怪談とかでさー、夜になったら誰もいないのにピアノの音が聞こえるとか、ベートーベンがしゃべるとかさー。


あー、やだやだ!


「お前、声に出てるけど?そんな怪談話信じてるのかよ!」


賢斗がお腹を抱えて笑っている。


こ、声に出てたっけ?


わかんないなー……。
でもまあクラスゲームで暗い場所にはだいぶ慣れた。


廊下に誰もいないのを確認して私たちはそーっと中に入る。


よかった…ピアノなってないしベートーベンも喋ってないよ。


「心臓だろ…ここから探すのは難しいな。とにかく俺と賢斗はこの部屋調べるから、愛理はそこの準備室調べてくれないか?」


わ、私1人で準備室?!


でもどうせ調べなければいけないしその方が効率いいから仕方ないか。


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