クラスゲーム
はぁ……と溜息を大きくついてドアノブを回しゆっくり中に足を踏み入れる。


「うへぇ…物多!」


こんなとこ探す気にもならないよ。


そう思いながらも携帯電話をポケットから取り出して光で部屋を照らす。


まずは引き出しだよね。


あれ?でもこんなに散らかして明日の朝学校では元に戻ってるのかな?


このゲームでは意味のわからないことが多すぎて想像もつかない。


「ない!」

楽器の隙間まで調べたのになぁー。


ま、最初から見つかったら苦労しないよね。


「終わったのか?こっちを手伝ってくれ。」

たかしがこっちに光を向けながら言う。


「眩しいっての!わかってるよ。」


賢斗はもう飽きたのか楽器を色々眺めている。


「5日しかないんだよ?頑張って探そうよ!賢斗には、死んでほしくない……。」


思わず本音が漏れて賢斗もたかしも同時に振り向く。


「お、お前今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ。」


なぜか言われてる賢斗じゃなくてたかしが顔を真っ赤にしてるのが照らしたライトの明かりでわかる。

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