クラスゲーム
どんなに耳がいいの?


それに殺したくないって言ってたのに……。


あの男が動かしているのだろうか?


いくら考えてもわかるわけはなく、準備室で3人固まって小さく震えていた。


「ガラッ」


きた!!


「あれ……誰か…いだはずだのに…。」


喉が切られてうまくしゃべれないのかあまりよく聞こえないけど私たちを探してるってことはわかる。


どうか準備室には入ってこないで。


こんな逃げ場のないところに来たら1日目で殺されることになる。


こんなんじゃお母さんと、協力してもらったみんなに迷惑だ。



そのとき。



「ガタッ!!」


ずっと向こうから何か物が落ちたような大きな音が聞こえた。



「いだ……むごうに…誰かいる。」


そう言って音楽室からその声と足音が少しずつ小さくなっていく。


「ふぅ……。」


「毎日こんなんじゃ精神ももたないし探すのは困難になるな。」


たかしも頭を抱えて考え込んでいる。


「まさかよー、あんな小さい声でも気づくなんてやっぱ普通の人間じゃねぇな。」


うん、そう思うよ。


でも、あの5人もなりたくてなったんじゃないしさ、少しかわいそうな気もする。
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