クラスゲーム
…………………………。


誰も廊下にはいない様子で、私たちは階段をゆっくりと慎重におりた。


下に降りるだけでも神経を削られるような思いになる。


「じゃあ、夏菜いこうか。」


後ろを見ると少し嬉しそうな顔をして頷いていた。


なんだろう?


少し疑問を持ちながらもそんなこと今は関係ないと言い聞かしてトイレの中に入った。


すぐにある鏡。


見たくないと思えば思うほど体が鏡の方に向いてしまう。


確認しないとなんか落ち着かないんだよね…。


「きゃっ!」


鏡を見た夏菜が小さな悲鳴をあげた。


「なに?!」


慌てて振り向くと鏡の前で震えている夏菜。


「ご、ごめん。鏡に映ってる自分の顔が不気味すぎて…。」


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