クラスゲーム
怖いから悲鳴なんてあげないでほしい。


って本当は思うとこだけど私も怖くて悲鳴をよくあげるからなにも言えない。


それに夏菜の言う通り、私も夏菜もクラスゲームをさせられる前に比べて心身ともに疲れきってそれが顔に出ている。


「はぁ…なんだか30代みたい。」


そう一言言って奥のトイレから私、手前から夏菜が調べる。


と言っても3つしかないんだけどね。


1つめからトイレの中、タンク、個室の隅からすみまで調べるけどなにもない。


ま、まさか誰か知らずにトイレして心臓まで流されてないよね?!


「夏菜?あった?こっちはなかったよ…。」


そう言うと夏菜も残念そうに首を横に振りながら出てきた。


「じゃあ、私はそっちの掃除道具入れ調べとくから夏菜は2つ目頼める?」


「うん。」


そう言うと私は掃除道具入れに向かった。


狭い部屋の中に道具がいっぱいあってとてもじゃないけどすぐになんて終わりそうにない。


「ザッ…。」


足音!!!


「あい…」


「シッ!」


このやりとりももう聞こえてるかも知れないけど足音が聞こえたらとにかくじっとしてる以外方法なんてない。


夏菜も怖がりだから相当怯えてるんだろうな…とは思うけどわたしも気を使えるほど平気なわけじゃない。



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