クラスゲーム
「まてーー…!!」


後ろから近くに聞こえる足音はまるで怪我なんてしてないんじゃないかと思わせるほどの勢いだ。


えっ?あれは誰?


長い廊下の先を歩いている大きなガタイのいい体。


こんな体つきでここにいるのはあいつしかいないじゃない!


「あらん!きた!早く逃げて!!」


そう言うと振り返り驚いた表情で私の後ろを見る。


「おめぇ、連れてくんじゃねーよ!」


そう言いながらもさきさき走って行って姿は見えなくなった。


私は…どうしよう!!


このまま長い廊下をずっと走り続けるわけにもいかないし今隠れてもすぐに見つかるだけ。


その時急に背後から強く腕を引っ張られた。


「っ?!」


バタバタ手足を動かし抑えられた口の手を見ると誰かすぐにわかった。


このゴツゴツした手はあらんだ。


引っ張って一緒にかくまってくれたんだ…!






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