クラスゲーム
ついつい大きな声で良太に向かって言った。


良太にこんな口のきき方をするのは初めてだし、いつも良太ももっとお兄さんらしくてこんなに人のことを言う人じゃないのに。


「賢斗は暴力的だし口も悪いし……いい印象はないかもしれないけど、それでもいつも守ってくれる。殺されそうになったら助けてくれるんだよ!!」


心の底から溢れ出すように深呼吸も忘れて口走った。


「おい…。殺されるってなんだ?何に巻き込まれてるんだ?」


良太の眉間にシワが寄っている。


「お前には関係ねぇよ。どうせ理解なんてできねーんだからよ。」


こんなところで口喧嘩してる場合じゃないよね。


お母さんも悲しむだろうし……私本当に何してんだろ。
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