クラスゲーム
そわそわして寝れそうになかったけど目をつぶってみる。


寝れなくても横になって体力を温存しなければあの寒い校舎で動けないから。


何人残ってるのかも、今日どんな展開が待ってるのかもわからない不安から寝たのは11時半。


「おい、愛理起きろ。」


「え…あ!」


目の前にしゃがんだまま私を見下ろす綺麗な瞳とその横でギラギラと眩しいピアスをつけて笑っているあらんがいた。


この2人が喧嘩してないなんて珍しい。


「眠たい……半時間しか寝てないんだけど。」


「え〜。私なんて、一睡もしてないよ〜、眠い〜、賢斗、今日は私と一緒にまわってぇ〜。」


は?私と賢斗が付き合ってるの知ってるよね?


しかも昨日はあらんにベタベタしていって断られたら次は賢斗って。


心愛には怒りを通り越してもう呆れる。


「あのさ、賢斗はあんたには渡さないから。それに夏菜も謝ったって言ってるでしょ?あんたいい加減にしなさいよ!」


勢い余って手を出してしまう前に誰かにとめられた。


「愛理。我慢しろ。俺たちの目的はあくまでも心臓を探すことだろ?」


たかし……!!


「そんなことわかってるわよ。今日はどうするの?」


たかしに聞いてる横で賢斗の顔が真っ赤になってるのが暗闇でも分かった。


夏菜は私と心愛の言い合いに怯えたのか少し向こうの方から校舎を見ている。









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