クラスゲーム
そこから特別棟の方に走って二階に上がり、最初の部屋に入った。


追ってきてる様子もないし、この棟のこの階には多分誰もいない。


荒れた呼吸と震える体を抑えて整えて、頭を一回整理させる。


「でも…1階には夏菜と間宮君がいたんじゃないの?私の声に気づくはずだよね?動いてる気配もなかったし…。」


私が必死だったからわからなかっただけなのかな?


その時、教室のドアが勢いよく開いた。


終わった…。


なんで今日はこんなにも見つかりやすいのだろう。











「お前…なんでここにいるんだぁ?」



目の前にいたのはあらん。


安心したのとともに最近は仕組まれてるかのようにあらんと会う確率が高い。


「追いかけられた…、てかそんな勢いよく開けて誰かきたらどうするつもり?!」


まだ心の中の整理はついてないしもう色んなことが重なって混乱している。


「あ?てメェ俺に文句でもあるのか?!ああ?!」


いっぱいあるよ!!

数えきれないくらいね!


って本当なら言うところだけど今はそんなこと言える立場じゃない。


だってあらんがいなかったらとっくに私はもう死んでたのだから。


「昨日は賢斗がごめん。怒ってるんでしょ?あー、あんたに謝るなんて嫌だけど、あらんには色々感謝してるから、それだけ。あんたがここ調べるなら私は三階に行くよ。」


「おメェなんぞに謝られても嬉しくねぇんだよ。でも感謝なら金で払ってくれてもいいんだぜ?なんなら体にするか?」


よくもこんな状況で言えるわね…。



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