クラスゲーム
「夏菜が死んだ。残り女子はあんたと私だけなの!しっかりして。賢斗のとこ行こう。」


間宮君のことは聞かれなかった。


「夏菜…死んじゃったんだ。わかったよ。」


私たちは人が死ぬことに慣れてきているのかもしれない。


それが自分の中で最も恐怖で悲しいことだった。


「愛理さぁ、なんで賢斗と付き合ったの?」


廊下を歩いているというのに声なんかだして…!

「やっぱ顔ぉ?」


ほんとこいつ…!!


「そんなんじゃない、あんたにはわからないよ。」


これ以上怒るのも無意味に体力を使うだけ。


それから角を曲がって少し進んだ教室に賢斗がいた。


「愛理?!なんでお前…。」


相当びっくりしたようでこけてゴミ箱をひっくり返している。


「夏菜が、死んだ。間宮君は…はぐれちゃった。」


今間宮君のこと言っても確信ないし、こういうのは明日たかしに相談した方がいいと思ったから。
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