クラスゲーム

「それでぇ、トイレしてて愛理と会って、どーうしてもぉ、賢斗に会いたいからって。今は探すのが優先だよねぇ普通。」


はぁ？！


どう解釈したらそんなことになるのか頭の中で何回整理してもわからない。


「あのなぁ、お前嘘バレバレなんだよ、愛理がそんなことするわけねーだろ。お前こそちゃんと調べろ！」


賢斗……。


「おい、これ。あの紙じゃねーの？」


たまたま開けた引き出しの中に「う」と書かれた小さな紙が入っていたのだ。


賢斗はそれをひらひらしてからポケットに突っ込んだ。


「待って、今のうだったよね？」


自分のポケットに入れておいた「つ、と」の紙を出す。


「つとうって並べたら、特別棟の最後の部分みたいじゃない？」


たまたまかもしれないけどそんな風に見えた。


「あ〜、確かに。愛理やるじゃん〜。」


心愛のコメントは無視して賢斗の方を向く。


「んあ？俺にはわかんねーよ、でも…もしかしたらそーかもな。んだら、この棟しらみ潰しに探してみるか？」


「うん、どっちにしろ心臓が見つかるまでは全部探さなきゃいけないしね。」