クラスゲーム
私がそれに反応することはなかった。

声出したら気付かれる。

「誰か…いたー!」

狂った声で笹川君がこちらに走ってきてるのが足音の大きさでわかる。

かなえの声とドアノブを回す音で気付かれたんだ!


なんで2回も笹川君と遭遇してしまうのよ!

そう思いながらもドアにピタッと耳をあて、外の様子を伺う。


「やめて…こないで!功希、思い出して。普通の功希に戻ってよ。誰だってこんなゲームしたくないの。毎日怯えてるの…。殺さないで…!みんなで助かる方法を考えようよ。」


かなえ?

説得している間、笹川君がかなえを殺すことはなかった。

さっきの説得で正常心を取り戻したのかな?

それに…。


「功希」って…。あの2人、呼び捨てにするほど仲よかったっけ?
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