翼をください

 「ただいま」

 
 
 家に入るが一度も返事が帰ってきたことはなくただ静かに声が消えていくだけ



 暖房がついていてもどこか寒くて暖かさなんてどこにもない



 そこには住んでいる気配さえ感じられない


 ただ立派な一軒家という物体が存在するだけ

 
 

 笑い声がなければ怒鳴り声もない


 それは良いのか悪いのか……


 
 

 いつからだろうこんな冷めた毎日を過ごすのは……



 

 いつからだろう『闇(よる)』に逃げるようになったのは……









 もう嫌だよ………







 






 独りぼっちなんて……もう嫌……………
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