光が眩しいから
「ゆきちゃんはまだいいじゃない。
あたしなんてこの馬鹿が兄貴なんだよ?」

沙織がため息交じりの声で言う。

「はぁ?
お前だって馬鹿のくせに!」
「あんたより馬鹿じゃないし!」
「一点ぐらいしか変わらないくせにいばるなよ!」
「兄妹喧嘩は犬もくわねぇよ。」
「「うっさい!!」」
「シンクロかよ。」
「こらこら…
啓もからかうのはやめなよ。」
「あぁー…。
テストやだなぁ…。」 
「ゆき…
そんな言ってもしかたないだろ?」
「そうだけど…
あっそうだ!
テスト終わった次の日休みだよね?」
「そうだよ?」
「みんなで海行こうよ!」
「は?
いきなりどうしたの?」
「なんか
そういうのがないと頑張れなさそうだから・・・」
「「行きたい!!」」
「またシンクロ。」
「「うっ・・・」」
「まぁ皆がいいなら俺は別にいいよ?
啓はどう?」
「俺も別にいいよ。」
「じゃあ
春樹も誘ってみて行くか!」
「「「賛成!!」」」




こんな感じで俺達の昼休みは過ぎていった。
そして俺達は午後の授業をこなし、放課後は部室へ直行して、春樹が部室に忍び込んでくるのを待つ。
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