ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―


「なにそれ、俺は陽和がいーの。俺の気持ち伝わってない?」


「ううん!伝わってるよ!すごく嬉しいけど、私はさくちゃんと並んでてもお似合いじゃないよ……?」


「お似合いじゃないってなに?陽和は俺のこと好きじゃないの?」


さくちゃん怒っちゃった?


「ち、違うよ!!!好きだよ!!!」


「へー、大好き?」


「うん!大好きだよ!」


「ふーん、じゃあ愛してる?」


「うん!愛して………ってさくちゃん!!!」


どさくさに紛れて何言わせようとしてんの!!!!


「あー、あと少しだったのに。」


そう言って笑うさくちゃん。
絶対わざとだ!私が焦ってるからって!


「何を不安になってんのか知らねーけど、俺は陽和しか見てないから。誰がなんと言おうと俺達は離れないの。」


「絶対とは限らないよ……?」


さくちゃんが私の事を嫌いになっちゃうかも……。


「じゃあなに?陽和は俺から離れていくの?」


「ないよ!!!絶対ない!!」


私が言うとさくちゃんは、ふはっと笑った。


「だろ?じゃあ離れないじゃん。」


「うん……。さくちゃん大好き…。」


「ん、俺も!」


やっぱり私にはさくちゃん以外考えられない。


どんな不安でも笑顔に変えてくれるさくちゃんが大好きなんだ。
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