ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―


カフェに入ると彼がレモンティーを出してくれた。


「あ、ありがとうございます。……あの…名前は……?」


「あぁ、俺は佐々木 涼太(ササキ リョウタ)。君は?」



「成瀬 陽和です。」



「陽和ちゃんか!俺のことは涼太でいいよ!」


いきなり名前で呼んでいいのかな……?


「は、はい!」


「それと、敬語もなしね?」


なんか色々唐突すぎて頭の中パニックになりそうだよ……。


「い、いいんですか?」


「いいのいいの。」


「ありがとうございます!!」


「ははっ、それじゃ敬語だよ?」


あ、つい癖で……。


「あ、そっか……あ、ありがとう!」


「うん!…それで?彼氏くんと何があったの?」


「あ、えっと……」


私はさっきまでの事を全て話した。

涼太くんは「うん、うん。」と頷きながら聞いてくれた。


話し終わると涼太くんは苦笑した。


「その彼、陽和ちゃんのこと大好きなんだね?」


「は、はい!?」


なんで今の話でそうなるの!?!?


「多分それは、彼なりの愛情表現じゃないかな?」


「……そっか……私、さくちゃんに酷いことしちゃった……。」

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