ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―

私は続けて話した。


「私、自信がないんです……。

さくちゃんはかっこいいから…‥いつか離れていっちゃうかもしれないって……。


もちろん、さくちゃんの事は信じてるけど……私ばっかり好きだから……。」



「陽和ちゃん、まーた敬語使ってる!………俺はそんなに心配いらないと思うけどなー。」



「あ、ごめん!……でも、どうして…?」



「だって、ほら。」


涼太くんは窓からあるところを指差した。


「噂をすれば、あれ彼じゃない?」


え、?涼太くんが指差した方を見るとさくちゃんが走ってカフェに向かって来てる。


「あ、さくちゃん!」


「陽和ちゃんのこと大好きじゃなきゃこんなとこまで必死に探したりしないんじゃないかな?」


確かにそうだ…。さくちゃんはいつだって私に好きって伝えてくれてる。


「陽和ちゃん、ちょっとごめんね。」


「……え、?」


涼太くんはそう言うと、私の髪をすくってキスをした。


「りょ、涼太くん!?な、なにして…!?!?」


「いーからいーから。」


涼太くんは楽しそうに笑った。


―カランカラン


カフェの扉が開いてさくちゃんが入ってきた。


さくちゃんは私のところに来て私をぎゅっと後ろから抱きしめた。


「え、え、さくちゃん!?」
 


「人の彼女に何してんだよ。」


さくちゃんは涼太くんを見て言った。


なんかさくちゃん……怒ってる?


「やぁ、イケメン彼氏くん!陽和ちゃんから話は聞いたよ。」


「ちょ、涼太くん!!」


涼太くん何話そうとしてんの!?!?


こんなこと絶対言えない!!!!

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