ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―


さくちゃんどうしたんだろう……?


「あんまり俺以外の奴見ないで。」

さくちゃんが私の肩にぽすんっと顎を乗せた。


「は、はい…!」


その姿が可愛く見えて、思わずキュンッとしてしまった。


「それ、文化祭の時着るんだよな?」


「あ、うん。そうだよ!」


「あんまり男の客の注文取りに行くなよ。」


「え、なんで?」


「いいから。そんな可愛い格好他のヤローに見せてたまるか。」


さくちゃん……それってヤキモチ?


へへっ嬉しいなぁ。

愛されてるんだって実感する。


「なーにニヤけてんだよ。」


コツンとおでこを叩かれた。


「あたっ!!!ううん!なんでもないよ!

それより、さくちゃんもあんまり女の子の注文取りに行かないでね?」


「んー?行っちゃうかも。」


「なんで!?」


「ヤキモチ妬いてる陽和が可愛いから。」


さくちゃんはそう言って嬉しそうに笑った。

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