ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―



その後、さくちゃんは救急車で運ばれた。


病院で手術をし終えたさくちゃんは病院のベッドで寝ている。


先生にいつ目を覚ますかわからない………そう言われた。



さくちゃんの頭や腕、足には包帯が巻かれている。


私のせいだ………。


目にはどんどん涙が溜まってく。


……さくちゃん…お願い…目を覚まして……。


私はさくちゃんの手を強く握ってさくちゃんの目が覚めるのを待ち続けた。


ねぇ、さくちゃん。


また、陽和って呼んでよ…。
また、ぎゅって抱きしめてよ…。
また、私の頭を優しく撫でてよ…。



また、隣で笑ってよ…。


全部全部……さくちゃんにしか出来ないことだよ…。


さくちゃん………ごめんね……。


痛かったよね……?

苦しかったよね……?


本当は話すのも辛いのに……私を心配させないように笑って……私の頬を撫でてくれたよね……。


ごめん………ごめんね……。


「さくちゃ、ん‥‥ヒック……ごめん…ね‥。

ごめんね……グス…ごめんね……。


さくちゃん………大好き……。」 



さくちゃんをこんなに傷だらけにさせて……いっつも守ってもらってばかりの私が………これからもさくちゃんの隣にいていいのかな……?


大好き………なんて言っていいのかな……?

< 128 / 213 >

この作品をシェア

pagetop