ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
その日、夕方になると俺のクラスメイトの皆がお見舞いに来てくれた。
クラスメイトっつても俺はさっき教えてもらったんだけど……。
昨日の彼女……成瀬は俺の幼馴染だったらしい。
皆が帰った後も成瀬だけはまだ残っていてくれた。
そろそろ暗いし…俺はこの状態だから送って行けねぇから帰ったほうがいいよな…?
「成瀬は、まだ帰んなくていいのか?」
それは俺の何気ない一言だった。
その言葉を聞いた瞬間の成瀬の顔は苦しそうに寂しそうに歪んだ。
その後、お願いを聞いてほしいと言われ、どんな事をお願いするのかと思った。
そしたら名前で呼んでほしいと言われたからそんな事でいいのか、と思わず聞き返してしまった。
「そんな事じゃないよ……すっごい嬉しい……。」
その時に見せた成瀬……いや、陽和の表情は必死に笑顔を作っていて、とても苦しそうだった。