ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
*
「はぁ…はぁ……」
病院に着いたとき、私は肩で息をしていた。
さくちゃんに会うの久々な気がする…じゃなくて…久々なんだよね…。
毎日一緒に居たんだもん、一週間も会ってなかったんのなんて初めてだ…。
やっぱりちょっと緊張する…。
でも、私の気持ちをちゃんと伝えるんだ…。
「…ふぅ‥」
―ガラッ
深呼吸をしてからさくちゃんの病室のドアを開けた。
さくちゃんは窓の外を見つめていた。
その目はどこか遠くを見ているようだった。
「……さく‥ちゃん‥」
私がさくちゃんを呼ぶとさくちゃんが振り返った。
「あ、あの……えっと……この間は……」
「陽和……ごめん‥!」
え、……?
私がさくちゃんに謝ろうとしたらさくちゃんに先に言われてしまった。
「え、さくちゃん?」
「俺、この間は陽和を傷つけた‥‥。陽和の気持ちも考えずに、俺の勝手な行動で陽和に‥‥その‥‥キス‥なんか‥しちまって…ホント、ごめんな…。」
謝らないといけないのは私の方なのに……。