ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
さくちゃんは、いっつも私の気持ちに一番最初に気づいてくれる。
「これはどうかわかんねぇけど、五十嵐の事をもっと自分に言って欲しかったんだろ?」
「……うん、うん。」
「陽和…どうして…。」
杏華がびっくりした顔で聞いてきた。
「わ、たし…杏華の親友なのに…、杏華のこと何にも知らない…。私の話ばっかり聞いてくれて、杏華の話……聞いたことなかった…。もっと……親友として、話して欲しかった……。」
思ったことを話して杏華を見ると、普段クールな杏華が泣いていた。
「え、杏華、泣いてる!?私変なこと言っちゃった!?」
さくちゃんから離れて慌てて杏華に近づくと、杏華は「ふふっ。」っと優しく笑った。
「え、杏華…?」
「違うよ、陽和。
陽和のこと、ちゃんと親友だと思ってるよ。親友じゃないから話さなかったんじゃないの。」
「え、そうなの…?」