ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
気づいたら学校の近くの公園に来ていた。
息切れしながらベンチに座った。
「…グスッ…うぅ……さくちゃ…ヒック…さくちゃん‥……。」
さくちゃん……早川さんと付きあうのかな?
きっと付き合うよね……。
早川さん可愛いし、優しいし……。
さくちゃんともお似合いだ。
「……好きだよ。さくちゃん………大好きだよ。」
公園に小さな私の声が響いた。
さくちゃんの声が好き。
さくちゃんの笑顔が好き。
さくちゃんの温かい手が好き。
さくちゃんの優しさが好き。
さくちゃんの……全部が……大好き。
でも……さくちゃんの笑顔はもう……早川さんに向けられて……私の方に向くことは……もう……ないんだ…。
全部……全部………終わっちゃったんだ。