ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「ちょっと、陽和。あれを見て何も思わないの?」
杏華が私の前の席に座って聞いてきた。
杏華が指差した先にはさくちゃんとさくちゃんの親友、相田和希(アイダカズキ)くんが女の子達に囲まれている。
まぁ、さくちゃんの親友だから和希くんももちろんかっこいい訳だけど…。
多分杏華は私を心配してこう言ってくれているのだろう。
確かにさくちゃんと他の女の子が楽しそうに話してるのを見るのは辛い。
でも、男女問わず仲良くできるのもさくちゃんの良い所でもある。
それに…こんな光景もずっと見ていれば慣れてしまうものだ。