ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「え?え、なに?」
「それだけ?……じゃ、ないでしょ。」
「…う、ん……そうなの?」
ちょっと杏華さん、今私の頭の中は色んな事がぐーるぐるです。
「なんで勘違いなのか聞きなさいよ。」
あぁ、なるほど!
「そっかそっか。……で、なんで?」
「はぁ。陽和…あんたって子は…。」
私別に変なことしてないと思うんだけど……なんでそんなに呆れてるの?
「まぁ、いいわ。
早川さんに告白されてた時、なんで南くんが笑ってたと思う?」
あ、いいんだ。
「え、なんでって……早川さんに告白されて嬉しかった…から?」
じわぁ……。
その時の事を思い出してまた泣きそうになった……。
「あー、ほらほら、泣かないの。」
杏華がハンカチを渡してくれた。
「……ん。ありがと。」
ハンカチで零れ落ちそうになる涙を拭いて、もう一度聞いた。
「……それで、何が勘違いなの?」