ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
好き
*
今日もいつも通りさくちゃんと学校を出た。
でも……なぜか今日はさくちゃんの様子がおかしい。
「……さくちゃん?何かあった?」
恐る恐る聞いてみると、さくちゃんは私の方を見た。
「え、な、なに?」
じーっと見つめてくるからちょっと恥ずかしくなる。
「陽和ってさぁ……」
「う、ん?」
「好きな奴いんの?」
「……え?」
えぇぇぇ!?!?!?なんですかその質問は!!
「だからー好きな奴、いーんーの?」
ど、どうしよう。
でもいないって言ったら嘘になるよね…‥。
「い、いる……よ…///」
俯きながら言った。
だって恥ずかしいじゃん!
「……そっか。」
「うん。…えと、さくちゃん…は…?」
「んー……俺は…」
怖くなって俯きながら目をぎゅっとつむった。
これでもし……いるって言われたら……どうしよう……。
「俺もいるよ。」
……そう……だよね。
さくちゃんにも好きな人くらい……。
じわぁ……
やっぱりダメだ。
はっきりと本人の口から聞くと涙がこらえきれない。