ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―


「ホント可愛すぎ。……でもさ陽和、そういう事は教室でしちゃダメだよ?」


「あ、ここ教室!!!!!!さ、さくちゃん離れて……は、恥ずかしい……。」


周りを見れば皆がにやにやと笑いながら私達を眺めていた。


それに気づいた私は恥ずかしくて顔から火が出そうだ。


でも、さくちゃんは「だーめ。」と言って離してくれない。



「で、でもなんで教室ではダメなの?」


さくちゃんに聞くとさくちゃんは「当たり前じゃん。」と言った。


「そんな事されたら俺が止められなくなる……。」


そう言ってにやにやしながら私の顔を覗きこんでくるさくちゃんは確信犯だ。


「……さくちゃんは………ずるいよ……。」


「ん?なーにがー?」


「も、もう!恥ずかしいからホントに離して……!!!」


そう言うとさくちゃんは、「しょーがないなぁ。」とつまんなそうに言いながら私を離してくれた。


さくちゃんから離れた私は今日の放課後の事を伝えた。


「え、じゃあ今日は陽和と帰れないってことかよ。」


「う、うん。ごめんね?さくちゃん。」


「んー………ちゅーしてくれたら許す。」


にこっと笑ったさくちゃんはなんだかとっても楽しそう。


「なっ!?!?!?ここ教室だよ!?!?

出来るわけないでしょ!!!!」
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