ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「ふーん?じゃあ許さない。」
さくちゃんは拗ねたようにふいっとそっぽを向いてしまった。
えぇ!?なんでそうなっちゃうの!?
「わ、わかった……よ……だから…こっち…向、いて……?」
「ん!」
さくちゃんがくるっと振り向いた。
心臓が口から飛び出しそう……。
バクバクしながらさくちゃんの頬に触れた。
「目……閉じて……?」
「しょーがないなぁ。……はい!」
そう言って目を閉じたさくちゃんはやっぱりかっこよかった。
―チュッ
思いきって、さくちゃんの頬にキスをした。
「……~っ/////」
恥ずかしくなった私はその場にしゃがみ込んだ。
「ひーより。なんでほっぺ?」
しゃがみ込んだ私に視線を合わせてきたさくちゃん。
「む、むむ無理!!!!は、恥ずかしすぎるよぉ……/////」
「可愛いから許す!
ほら、陽和。」
「え、?」
私が顔を上げて「なに?」と言う前に目の前にはさくちゃんのドアップ。
私が状況を理解できていないなかチュッと軽いリップ音がして、私はようやく気づいた。
「さ、ささささくちゃん!!!!!!」
「ははっ、してやったり!」
「もーーーーーー!ばか!!!!!」
そう言って怒る私を見てにっと笑ったさくちゃんはちょっと意地悪で、でもとっても愛しい顔をしていた。
その様子をはっきり見ていたクラスメイト全員が黄色い声をあげたのは言うまでもない……。